一昨年になるでしょうか?!
酒友と話している中で・・・
焼酎の提供の中で、水割りをお出しする時の悩みというかジレンマの話になりました。
水割りをお出しする時 この味わい!と割合を決めておだしするのですが
必ずしも お客様がすぐに口をつけられるとは限りません。
時間の経過とともに 氷が融け 味わいが変わっていくのが手にとるように解るのに
どうしようもない。
確かに お出しする時に
「この味わいでいかがですか?!」と口をつけていただくタイミングをつくることはできるが
お客様の会話の中に押し込む言葉ではない。
しかし
味わいの変化がわかる自分としては辛い・・・ という話でした。
たしかに
すぐに味がゴロリと変わるものではない。
たぶん・・・ 作った本人にしか解らない程度かもしれない。
いや、多分そのぐらいの幅の変化だろう。
だから 気にすることないよ との意見もあるかと思いますが
だからこそ 焼酎提供者として お代をいただいてお出ししている者として
気になるのです。
当店は 汲んできた水を一度煮沸して 冷まし そののちに 氷を作ります。
なので、 氷が解けて 氷の味が融けだすことは無いといってもいいかと思います。
例えば・・・ 製氷機の氷は融けると 確実に氷の味が融けだし 焼酎に影響を及ぼします。
製氷機の氷での水割りを呑んでいて 後半苦みを感じるのはその為です。
以前お客さまから
「他店で焼酎の水割りを呑むと グラスの後半苦く感じるのだけれども どうしてなんだろう。
ここでは そんなことはないのに。」
との質問を受け この話をしましたところ 理解してくださいました。
味わいの悪さは 焼酎に非がなくとも焼酎の非になりかわる ことを
焼酎に関わる者は きちんと認識しなければ いけませんよね。
確かに 製氷機の氷と言っても 地域性があり 水道水の水質によりますので
一概に 製氷機の氷が入っていたら 駄目! という訳ではない事は加筆いたします。
知り合いの店は 浄水器からの水を製氷機に使用しています。
まぁ 手のかけどころですね。
うちは 汲んできた水を煮沸したもので氷を作り
営業前に アイスピックで割り割り・・・ するのは私の仕事です。
で、
昨年より 氷の形を変えました。
水割りで 氷が融け その分度数変化が起こり 味わいが変わっていくのが気になる
という 問題解決の糸口として まず簡単に変えられることから変えてみました。
それが 氷の形です。
融けにくい形が あると思うのです。
なにぶん手作業なものなので 完璧!とまではいかないのですが
自分の中で 納得できる形に近づけました。
そのことに すぐに気がついてくださった方がいました。
元バーの経営者の男性の方です。
お持ちしたセットの氷を見て
「氷のカタチ 変えました?!」
「はい できるだけ融けにくい形と思って まずこの形にしてみました。」
「いいですね。」
嬉しいですね。
確かに良かれと思ってしたことではありますが
なにぶん 自己満足な作業なので 人に結果を押しつけるものでは ありません。
しかし
誰かが 気づいてくれる・・・
やりがいのある作業です。
またとある日
「今日の氷は いつも以上に硬そうに見えますね。 融けにくそうでいい感じですね。」
と、久しぶりのご来店の男性のお客様が セットの氷を見ておっしゃいました。
その言葉が 逆にヒントになりました。
氷を割っている最中のことで いつもと少し違った状況だったことは 認識していましたが
正直 そこまで気にもしていませんでした。
しかし
このお客様の言葉で
「あっそうか!! 今日の様にすれば もっと融けにくい氷になるんだな」
と、気づけました。
昨年は こうして 少しづつ ほんの少しのことですが 変化をつけました。
私としては 納得いく行為となっています。
氷 されど 氷
です。
納得のいくものを 提供できるように・・・。
もっと 色々と やってみるべきことはあると思います。
今年の年賀状のように
より一層
本格焼酎 と 付き合っていきたいです。
毎年 お客様に初笑いの期待を 寄せていただきながらの 制作です。
※注 制作は 友人のプロ に頼んでいます。
今年も かなりの反響をいただいております。
毎年 私たちの年賀状に お付き合いありがとうございます。